大寒波による大雪で、交通機関がマヒしているニュースを見て思った。
「災害時にスイフトスポーツはダメだな」と。
スイフトスポーツに限らず、車高が低い(普通の?)クルマは、整地されたアスファルトを走る用に作られている。
つまり雪道はもとより、冠水した道路や凸凹の悪路を走るためには作られていないのだ。
普段の生活でそういった道を走る事はない。
しかし先月のような大雪や、道路が冠水するほどの台風の日には、どんな路面状況でも走れるクルマが欲しくなる。
つい先日まで、次のクルマは絶対スイフトスポーツ!と決めていたのに、今は悪路走破性に優れたジムニーJB64型が欲しくて堪らないのだから、クルマ選びは焦って決めるものではないとつくづく思った。
悪路走破性能に優れたクルマとは
近年の自然災害の悪化を考えると、ジムニーなどのRV車は、いざという時に頼りになる防災モビリティだ。
大雪で積もった雪道や、ゲリラ豪雨で冠水した道路も走れるし、地震によって道路が寸断されても路肩や歩道に乗り上げて走ることが出来る。
どんな状況でも家に帰れるという安心感は、RV車ならではの特権だ。
では、悪路走破性能に優れたクルマとは、一体どういう性能を指すのか?
・ちょっとやそっとでは壊れない車体フレーム
ジムニーは、発売当初からラダーフレームが採用されており、新型ジムニーJB64型にもそれは引き継がれている。
ラダーフレームの特徴は、モノコックフレームと異なり、剛性が強いベースフレームが生み出す頑強さだ。
ボディ剛性が強い反面、乗り心地はスポイルされるが衝撃やねじれに対する耐久性は最強だ。
・両輪で駆動力を伝える4WDシステム
初代ジムニーから継承されるパートタイム4WDは、二駆と四駆をトラスファーレバーを使って簡単に切り替えが出来る。
通勤や日常使いなら、2Hで低燃費走行も出来るし、雪道や林道なら4H、泥濘みや急勾配の坂本なら4Lに変速させて路面状況に合わせることが可能だ。
ジムニーが搭載しているパートタイム4WDは、2H・4L・2Lの3段ギアを選択することが出来、あらゆるシチュエーションに対応した駆動方式といえる。
・悪路でもクリアランスが確保できるサスペンション
ジムニーJB64型は、リジッドアクスル式を採用したサスペンションによって、様々な悪路での高い走破性を実現している。
車軸式懸架式といわれるこのサスペンションは、車輪と車輪の間を1本の軸で繋ぐことによって、独立懸架式よりも過酷な使用状況に耐えられる構造になっている。
また、高低差のある轍でもクリアランスが確保できるので、どんな路面でもスタックせずに乗り越えて走ることが可能だ。
・障害物を乗り越えることが可能な3アングル(アプローチアングル、ランプブレークオーバーアングル、デパーチャーアングル)の角度
台風による倒木や、細い電柱くらいならアプローチアングル、ランプブレークオーバーアングル、デパーチャーアングルの広い角度によって乗り越えることが可能だ。
以前乗っていたJB23型でも、駐車場の輪止めくらいなら難なくクリア出来たので、JB64型でもそのくらいの障害物ならラクラク乗り越えていけるだろう。
・狭い道でもスムーズに切り返せる最小回転半径
ジムニーJB64型は、軽自動車ならではのホイールベースの短さにより、最小回転半径が小さい。
これは、小回りが効いて取り回しが楽であることに直結する。
狭い路地を走る時やパーキングでの駐車など、普段使いでのストレス軽減にも一役買ってくれるはずだ。
・タイヤが空転してもトラクションが掛かるトラクションコントロールシステム
災害時の道路の状況はどうなっているかは誰にも分からない。
土砂が流されて泥濘みになっているかも知れないし、降雪によって普通車では走れないような道になっているかも知れない。そんな路面状況で力を発揮するのがトラクションコントロールシステムだ。
駆動を4L(4WD低速)に切り替えると、空転した車輪にだけブレーキが作動するので、エンジントルクを落とさずに、もう一方の車輪の駆動力をしっかりと確保して高い脱出性能を発揮する。
このトラクションコントロールシステムが付いていれば鬼に金棒だ。
・過酷な使用状況にもパワフルに走れるターボエンジン
ジムニーJB64型はR06A型ターボエンジンを搭載している。
低回転から力強いトルクを発揮し、オフロードにおける優れた走行性能をもつ。軽量且つコンパクトに設計されており、水や雪、飛び石への対策も施されているので、高い悪路走破性を備えている。
新型ジムニーJB64型は、これら悪路走破性能が全てが詰まった、まさに防災モビリティだ。
悪路走破性能に優れたクルマ4選
まずはマイブームの新型ジムニーJB64型
トヨタが誇る世界のRVランドクルーザー200
※ランドクルーザー300が出るらしい
ランドクルーザーの兄妹分ランドクルーザープラド
悪路も走れるミニバンタイプ三菱デリカD:5
防災モビリティとして活躍が期待出来るこの4車種なら、いざという時頼りになるRV車だ。
ちなみに被災した際の、避難モビリティとしてなら、積載力が高く、居住スペースが確保出来るキャンピングカーやハイエース、エブリィバンなどがオススメだ。
新型ジムニーJB64が欲しくなった理由
新型ジムニーの発売が決まった時に、JA12型のようなクラシカルな雰囲気に「これマジで買おう‼️」と思ったのだが、実は以前にJB23型のジムニーに乗っていたので、「またジムニーを買うのもなぁ」と思い直し、はやる気持ちは一旦終息した。
それがここに来てジムニー熱が再燃した理由は、タイトルにもある通り【雪道】のニュースを見たからだ。
「雪でスタックして動けなくなったら怖いなぁ」と思う反面、「雪道をジムニーで走ったら面白いだろうなぁ」と気が付けば1人で妄想してワクワクしていた。
「他のクルマが動けなくなってしまえば同じだろ」なんてツッコミは置いといて、近年の災害時における移動手段の確保をどうすべきか考えていたところに「大雪のニュース」だ。
スイフトスポーツを買おうという気持ちは一変、ジムニーイチオシに早変わりだ。
クルマ選びで重要なこと
クルマを購入するときに重要なことは
・デザインが好み
・クルマのコンセプトと用途が合っている
・乗車定員や積載量がライフスタイルに合っている
・購入可能な価格
・年収に見合った維持費
この5つの条件が合っていないと、せっかく購入しても初回車検を待たずに手放すことになったり、不満を持ちながら乗り続けなければいけないことになる。
私にとってのジムニーJB64型は、これらの条件を全て満たすパーフェクトマシーンだ。
スイフトスポーツはどうする?
あれほど熱を上げたスイフトスポーツも今は昔。8割方ジムニーを購入する気持ちに傾いてしまった。
1トンを切る車両重量に、140馬力のパワーユニット、峠道を6速ミッションで駆け抜ける楽しさも、どうでも良くなってしまった。
もはやスイフトスポーツを購入するという選択肢は消えたのも同然、クルマ選びはまさに男心と秋の空だ。
しばらくは、ジムニーJB64型のカタログでも熟読して様子を見る予定だが、昔惚れ込んだジムニーだからこそ、熟考する必要もなく即断するのもありかも知れない。
来週あたりディーラーにでも行こうか計画中だ。